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シンポジウム / セミナー/公開講座
【ALPSプログラム シンポジウム 教育と研究のはざまで:大学院生に求められる学びの支援を考える】

開催日時・場所
- 2025年11月4日(火)14:00-16:45
- Zoomによるウェビナー形式での開催
講師
- 基調講演
小澤 弘明(千葉大学理事(教育・国際)) - 事例報告
- 田尾 俊輔 氏(大阪大学学際大学院機構 助教)
- 田川 翔(千葉大学国際未来教育基幹 助教)
- 國本 千裕(千葉大学アカデミック・リンク・センター 准教授・副センター長)
概要
今日、日本の大学院教育は大きな転換点にあると言える。大学の研究力の低迷が指摘される中、イノベーション創出の担い手となる高度な専門知識を持つ博士人材の育成は、国の将来を左右する喫緊の課題となっている。政府は「科学技術・イノベーション基本計画」等において、博士課程の学生を大幅に増やす目標を掲げ、経済的支援の強化を打ち出してきた。また同時に、『博士人材活躍プラン』(2024 年、文部科学省) に見られるように、博士人材が狭い意味でのアカデミアのみならず、多様なフィールドで活躍する社会の実現を目指そうとしている。
一方で、大学院生自身は、経済的な困難、研究活動における孤立感、そして修了後のキャリアパスに対する漠然とした不安など、多くの課題に直面している。専門分野の研究に没頭するあまり、社会の多様な場面で活躍するために不可欠なトランスファラブルスキル(コミュニケーション能力、問題解決能力、リーダーシップなど) を意識し、習得する機会が不足している現状も指摘されてきた。
このような中、日本は2035 年から2040 年にかけて、18 歳人口が急激に減少する「2040年問題」に直面する。これは大学、とりわけ研究を志向する国立大学にとって、従来の学部教育中心の経営モデルからの転換を迫るものである。このような厳しい状況を乗り越え、国際的な知の拠点としての役割を果たし続けるために、社会人や留学生を積極的に受け入れ、大学院教育を量的・質的に拡充することが最重要戦略として位置づけられようとしている。
このような背景を踏まえ、本シンポジウムでは、これからの社会が求める博士人材、また広く大学院人材を育成するため、大学院生一人ひとりが自身の研究能力とキャリア形成能力を高めるための具体的な支援のあり方について検討したい。本学の小澤弘明理事(教育・国際担当) に基調講演をお願いし、転換期にある大学院教育をどのように考えるかということについてご講演いただく。また、学際大学院機構をスタートさせた大阪大学から田尾俊輔氏をお招きし、大阪大学での大学院生を対象とした学びの支援に関する取り組みについてお話しいただくとともに、本学の田川翔助教から、ご自身が大学院生としてあるいは教員として経験してきた大学院生に対する様々な学びの支援について、さらに國本千裕准教授から、オーストラリア等における大学院生を対象とした幅広い学びの支援の実例について報告いただく。これらを通じて、大学院生の学びを多角的に理解し、その能力を最大限に引き出すためにはどのような支援が必要か、また可能かということを参加者の皆さんとともに議論したい。
申し込み方法
申し込みは締め切りました。たくさんのお申し込みをいただき、ありがとうございました。
その他
- 講師からの資料がある場合、シンポジウムの開始後に配布いたします(Zoomのチャット機能を使用します)。予めご了承ください。
- 必要な方には受講証明書(PDF形式)を発行いたします。シンポジウム参加後のアンケートフォームから必要事項を記入してお申し込みください。メールでお送りします。なお、発行には2週間程度かかりますのでご承知おきください。
