Certificate Program for Professional of Educational and Learning Support
履修証明プログラム

 

第7期より開講した「新ALPS履修証明プログラム」では、「教育・学修支援の専門性に必要な能力項目・能力ルーブリック(2023年第2版)」に則し、プログラム構成を改訂するとともに、基盤的テーマ(11テーマ)に「コア・モジュール」「教育支援モジュール」「学修支援モジュール」からなるモジュールを導入することでプログラムを構造化しました。あわせて基盤的テーマ(11テーマ)で提供される個別テーマの内容について見直しを行いました。

目的

 高等教育政策とその背景にある社会変動を踏まえ、教育・学修支援に関係する大学政策(大学評価や教育の質保証など)を理解することを目的とします。高等教育政策の動向を踏まえながら、自大学の教育・学修支援の取組みに具体的な改善に結び付けるための基礎的能力を修得します。

到達目標

  • 高等教育政策の制度・政策の現状、大学を取り巻く環境などについての基本的な理解を身に付ける。
  • 自大学のさまざまな取り組み状況を他校と比較しながら現状を理解し、自大学の今後の教育・学修支援の現状と課題を説明することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)6 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)2 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
白川 優治
千葉大学国際学術研究院、准教授
eラーニング
2023年10月13日(金)~

対面授業
2023年12月2日(土)

 「高等教育をめぐる政策動向」では、高等教育政策の基本構造や政策動向の理解、高等教育政策の各機関への影響、他機関との比較による所属機関の現状と課題について理解することを目的に構成しました。

 履修生は、高等教育政策の制度・政策の現状、大学を取り巻く環境などについて理解するため、eラーニング教材を通じて、1)高等教育政策の基本構造、2)2040年に向けた高等教育のグランドデザイン)、3)大学ガバナンス改革の推進・SDの義務化・教職協働、4)専門職大学及び専門職短期大学の制度化、5)国立大学の一法人複数大学制度、6)認証評価に係る関係法令の改正として、高等教育政策をめぐる近年の動向について学習しました。加えて、履修生はオプショナルのeラーニング教材として1)修学支援新制度の構造と特徴、2)大学設置基準の改正とその意味、の中から、各自の関心に応じたテーマについて学習しました。

 また、履修生は、所属大学における、内部質保証、学修成果の設定や検証に関する事前課題に取り組み、オンライン同時双方向型の授業において、事前課題に基づくワークショップを通じて、履修生は所属大学の各取組について発表するとともに、他大学の状況を理解することで、所属大学の現状と課題について理解を深めました。

▲ページ上に戻る

目的

 法令等では一括されるが、教育機関はそれぞれが歴史・理念、位置づけを有し、それらに影響されて存立している。このテーマは、大学を例に、高等教育にかかわる政策等の動向を考慮しながら、各受講者が、日本の高等教育がどのように発展してきたかを理解することを第一の目的とする。そして、自身の所属機関の歴史・理念、位置づけを把握し、その構成員としてどのようなスタンスで業務に臨むべきかを問い直すことを第二の目的とする。遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、事前課題にもとづくワークショップを行う。各受講者が、所属機関の構成員として求められる振舞いについて、他機関の事例の共有・参照から気づきを得る機会とする。

到達目標

  • 高等教育について、その制度・成立過程、それを取り巻く環境等を説明することができる。
  • 各々の所属機関の歴史・理念、位置づけをふまえ、他機関と比較しながら、所属機関特有の教育・学修支援の現状・課題、今後行うべきとりくみについて説明することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)6時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)2 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
松本 暢平
千葉大学国際未来教育基幹、助教
eラーニング
2023年10月13日(金)~

対面授業
2023年12月16日(土)

 「自校理解」では、新カリキュラムの施行にともない、コンテンツを改めました。eラーニング教材では、大学が、日本にどのような経緯やルーツで誕生し、発展していったかを歴史面・制度面にフォーカスを当てて解説しました。はじめに、急速な発展を遂げた日本の近現代社会で、高等教育がどのような期待をもたれ、国公私立の各大学がどんな役割分担をしてきたかについて学習しました。続いて、戦前・戦後にかけて教育制度面の大きな転換を経験した日本において、その役割はどうなったかを学習しました。そのうえで、法令上「大学」という区分でまとめられる大学が、どの程度一枚岩的であり、どの程度そうでないのかを学習しました。最後に、各大学が、その特質を発揮するうえで、学校文化や校風を醸成することにどのような意味や価値があるかについて学習しました。

 対面授業(同時双方向型のオンライン授業)では、eラーニングをふまえ、各履修者の所属機関がどのような目的をもち、どのようなプロセスで形作られたかを事前課題としてまとめ、共有しました。そのうえで、各機関がその特質をふまえ「もう一歩」発展するために求められる困難や課題について、小グループでのディスカッションにより検討しました。まとめに、ディスカッションの結果を全員で共有し、それぞれの機関が大学として固有の価値や意義を有していることを学習しました。

▲ページ上に戻る

目的

 教育・学修に関する現状を把握し、改善に活かしたり、新たな方針を策定したりするための方法や技術を修得することを目的とする。より具体的には、教育・学修という文脈における質的・量的調査などのデータ収集の進め方やその後の分析方法、その実践事例等を取り扱うことにより、履修生自身の実践に結び付け、活用できるようになることを狙いとする。

到達目標

  • 教育・学修支援の文脈に応じたデータ収集の進め方や分析方法を理解する。
  • 収集したデータを分析し、教育・学修支援の改善や設計に利用することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)6 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)2 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
岡田 聡志
千葉大学国際未来教育基幹、准教授
eラーニング
2024年2月13日(火)~

対面授業
2024年5月18日(土)

 本テーマでは、教育・学修の現状を把握し、改善や方針策定に活かす方法や技術を修得しました。特に、質的・量的調査の手法や分析方法、実践事例を学び、自身の実践に応用できる力を養いました。加えてデータ収集と分析を通じて、教育・学修支援への活用方法を理解しました。

 e-ラーニングではまず、業務と研究についての情報整理や量的調査、質的調査の基礎、データ分析を学修し、学生・学修の調査の実施・分析に必要な基礎知識とスキルの養成を行いました。

 対面授業では、既存調査結果の活用についてのワークショップとして、「教学マネジメント指針」を参考にしながら所属大学等の公表調査情報の所在の確認、活用における課題の洗い出し、調査情報を基にした学生・学修の現状についての議論を行い、実践的な視点から自身の機関の取り組みについて理解を深めました。

▲ページ上に戻る

目的

 学修や学生生活において学生が抱える困難を理解し、これらへの対応方法や支援策に関する知識を身に付けるとともに、個々の学生の課題を踏まえた、対応方法や支援策、連携・協働の在り方について説明できることを目的とする。

遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、講義やロールプレイング演習を通じて、困難を抱える学生に対応するためのカウンセリングの基本技法や、他者と連携・協働する上で効果的なコミュニケーションの基本を習得することを目指す。

到達目標

  • 学生が抱える困難の現代的課題を理解し、説明することができる。
  • 困難を抱える学生への対応方法や支援策について基本的な知識を身に付けており、説明することができる。
  • 困難を抱える学生への対応について総合的に理解し、所属大学内の取組に応用する。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)4 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)4 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
我妻 鉄也
千葉大学アカデミック・リンク・センター、特任助教
eラーニング
2024年6月10日(月)~
対面授業
2024年8月26日(月)・27日(火)

 教育・学修支援に従事する者にとって、現代の学生が抱える困難を理解し、その対応方法や支援のための知識を身に付けることの重要性は改めて言うまでもありません。

 「学生の抱える困難の理解と支援」は、履修生が学修や学生生活において学生が抱える困難を理解し、これらへの対応方法や支援策に関する知識を身に付け、個々の学生の課題を踏まえた、対応方法や支援策、連携・協働の在り方について説明できることを目的としたテーマです。加えて、本テーマでは履修生が困難を抱える学生に対応する上でのカウンセリングの基本技法を習得することも目指しています。

 これらの目的に沿って、遠隔授業(オンデマンド型)では、学生支援に係る政策文書や報告書の解説、学生の抱える経済的困難とその支援、コロナ禍後の学生の心理的特徴や学生支援と学生相談の有機的な連携・協働等の内容にて構成しました。

 遠隔授業(同時双方向型)(第1日)では、筑波大学ヒューマンエンパワー推進局から森千夏先生を講師としてお招きし、発達障害の種類や特徴、大学における発達障害学生への基本的対応について講義が行われました。また、履修生は仮想事例に基づき、発達障害学生の対応について検討するグループワークに取り組みました。

 つづいて、遠隔授業(同時双方向型)(第2日)には、本学学生相談室から、大川浩明先生、山中多民子先生を講師としてお招きし、学生理解や学生対応に関する講義が行われました。その後、履修生はグループに分かれ、学生対応に関するロールプレイング演習に取り組みました。

▲ページ上に戻る


目的

 高等教育の国際化を切り口として、所属大学(あるいは特定の大学)の方針や位置づけ、適切な学生対応について考える能力を身につけることを目的とする。遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、事前課題に基づくグループワークを通じて、大学の国際化、大学における留学生や海外留学支援に関する理解を深め、留学生に対する効果的なコミュニケーションの方法、危機管理を含めた海外留学支援のサポートなどを身に付けることをめざす。

到達目標

  • 所属大学の国際化政策と教育課程や授業内容のつながりについて理解している。
  • 国内・海外の大学の国際化対応の現状について理解し、その上で所属大学の位置付けを把握する。
  • 留学生を含む多様な学生へのコミュニケーションなど効果的な支援のあり方について説明することができる。
  • 業務における他者・他機関との連携・協働やネットワーキングの意義を認識している。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)5 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)3 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
織田 雄一
千葉大学国際未来教育基幹、教授
eラーニング
2024年6月10日(月)~

対面授業
2024年8月26日(月)

 eラーニングについては、受け入れる外国人留学生への支援の観点から、留学生受入れの現状、入国から卒業までの流れ、留学生受入政策、留学生への教育・学修支援、拡大する留学生受入れの背景となる高等教育における国際化、グローバル人材育成の観点から、各大学での取組が拡大している日本人学生の海外留学の現状や危機管理、COIL(海外連携で行うオンライン協働学習)による国際教育交流、大学のグローバル化に関わる高等教育機関・教育プログラムの国際移動といった内容のコンテンツで構成しました。

 今年度のオンライン同時双方向型の授業では、鳥越麻美氏(岡山大学 日本留学海外拠点連携推進事業(東南アジア) コーディネーター)を講師とし、また、オンラインの利点を生かして、OJEIC Okayama University Japan Educational Information Center)のミャンマー・ヤンゴン事務所などから現地職員の方々も陪席いただきました。鳥越講師からは、日本留学海外拠点連携推進事業の概要、大学職員の業務、OJEIC各事務所の業務及び事務所所在国について講義が行われました。

 つづいて、受講生は「ASEANの日本留学希望者に対して所属大学に留学していただくという観点から所属大学をアピールする」という事前課題に基づき準備をしたプレゼンテーションシートに基づき、ASEAN諸国の日本留学希望者に対して所属大学をアピールするプレゼンテーションを行いました。その後講師から講評がありました。受講生たちは、実際の留学生との会話で使用されることが望まれる「やさしい日本語」を用いて所属大学の魅力などについて簡潔に説明し、留学生に対する効果的なコミュニケーションの方法についての理解を深めました。

▲ページ上に戻る

目的

 教育・学修支援の新たな方向性を構想するために必要となる、効率的かつ効果的な教育・学修支援や教育活動に必要なテクノロジーの活用事例を知り、その活用に必要なテクノロジーの仕組みやルールを理解することを目的とする。

到達目標

  • 教育・学修支援や教育活動における新しいテクノロジー活用事例を知っている。
  • 教育・学修支援や教育活動において使用されているテクノロジーの仕組みについて説明することができる。
  • 教育・学修支援においてテクノロジーを活用する上で遵守すべき関係法令や倫理について説明することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)6 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)2 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
檜垣 泰彦
千葉大学アカデミック・リンク・センター副センター長、准教授

藤本 茂雄
千葉大学国際未来教育基幹、講師

eラーニング
2024年6月10日(月)~


対面授業
2024年8月27日(火)

 「教育・学修におけるDX」テーマでは、教育・学修支援の新たな方向性を構想するために不可欠な、効率的かつ効果的なテクノロジー活用事例、その仕組み、そして関連する法令や倫理を理解することを目的に実施しました。

 eラーニング教材では、DX時代の教材のデジタル化、共有化、オープン化、コンピュータネットワークの基礎、情報倫理・情報セキュリティといったテクノロジーの基盤について深く学びました。また、学習管理システム(LMS)であるMoodleの機能とその運用、ICTを活用した効果的な大学教育の実現に向けた早稲田大学の取り組み、さらにオプション教材として千葉大学におけるコロナ禍でのメディア授業推進から見えた具体的な課題や工夫についても詳細に学習しました。

 対面授業では、「生成AIを教育・学修に活用する」をテーマにグループワークを実施しました。参加者は、生成AIの教育・学修における活用メリットとデメリットを理解した上で、各自の所属機関における利用規定を調査し、生成AIを使用した具体的な事例を共有しながら、教育現場での実践的な活用方法と注意点を考察し、議論を深めました。

▲ページ上に戻る

目的

 コロナ禍においては緊急対応という形で教育のデジタル化が広くなされたが、ポストコロナの時代においては、教育の質を高めるという観点からデジタル化は継続的に行われると思われる。その際に重要なのはデジタル教材の利活用を実現することであり、教育・学修支援という観点からは教育や学習に著作物を適切に作成・利用する環境を整備することと法制度を理解した上でそれらの適切な利用を促すことが重要となる。このテーマでは、そのような観点から、今日の大学教育における教材の意義、著作権法の基礎、及び授業目的公衆送信補償金制度など教材にかかる制度等についての理解を深める。

到達目標

  • 今日の教育・学習における教材の意義を理解し、説明できる。
  • 著作権の基礎、授業目的公衆送信補償金制度について理解し、教材を利用しようとしている教員・学生に対して助言できる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)8 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
竹内 比呂也
千葉大学アカデミック・リンク・センター長、人文科学研究院 教授
eラーニング
2024年2月13日(火)~

 このテーマは、第6期までは「教育のICT化と教材開発支援」という名称で開講されていましたが、第7期からは教育のDXの進展に合わせてICT化の部分と教材開発の部分を分けることとし、後者がこのテーマに含まれることになりました。今日の高等教育機関においてそもそも教材とは何かというテーマから始まり、教材開発支援の意義と必要性、著作物の教材利用において留意すべき著作権についての基本的な知識、高等教育機関における教材開発支援体制やその活動の実際などをeラーニングで学びました。このテーマは全てメディア授業(オンデマンド型)で実施されました。

 このテーマの目標として、

  • 高等教育・学修における教材の意義について知る
  • 著作物の利用の基礎とも言える著作権についての知識を得て、必要な助言ができるようになる
  • 「授業目的公衆送信補償金制度」について知り、この制度について周知できるようになる
  • 大学における教材開発の事例を知る
  • 教材の素材を得るための情報源を知る

が設定され、具体的な事例を交えた講義がなされました。具体的には、1)高等教育・学修における教材の意義、教材としての図書館資料、 教育のDXにおける教材について、2)著作物の利用の基礎とも言える著作権について、最新の法改正の状況なども含めて教育機関に働く者が知るべきことについて、3)「授業目的公衆送信補償金制度」について、また制度誕生の背景としての授業のオンライン化などを含む制度の詳細について、4)大学における教材開発の事例について(2024年度のセミナーでお話しいただいた、九州大学の事例についての紹介)、5)教材として活用しうる多様な情報源について、図書館が提供するもの、インターネット上にある教材の素材となるものの紹介するほか、CCライセンスについての基礎知識、OCWOERなど多様なオープン教材の活用について詳細に述べられました。

▲ページ上に戻る

目的

 大学における様々な教育プログラムの構造や特徴について、その設計の基本原理を理解するとともに、質保証及び学習成果の観点から評価のあり方について、理論だけでなく、具体的な実践事例をもとに批判的に検討することを通じて、応用することを目的とする。

到達目標

  • 高等教育における教育プログラムの多様性と特徴、構造について理解し、説明することができる。
  • 教育プログラムの評価について、そのあり方や現代的課題について理解し、応用することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)6 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)2 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
岡田 聡志
千葉大学国際未来教育基幹、准教授
eラーニング
2023年10月13日(金)~

対面授業
2023年12月2日(土)

 (後日、概要文を掲載いたします)

▲ページ上に戻る

目的

 アカデミック・アドバイジングの基本的な考え方や意義、アドバイザーの役割や必要な能力、アカデミック・アドバイジングの手法、といったアカデミック・アドバイジングに関する知識を身に付ける。また、個別的なアカデミック・アドバイジングの際に留意すべき点などを理解する。遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、事前課題やケースによるワークショップを通じたアカデミック・アドバイジングに関する理解に基づいて、他者との協働を目指す。

到達目標

  • アカデミック・アドバイジングについて理解し、説明することができる。
  • 個々の学生の学習上の課題を踏まえたアカデミック・アドバイジングについて理解し、その際の留意点を説明できる。
  • アカデミック・アドバイジングの基本的な知識に基づき、学生に対する効果的なコミュニケーションの在り方を説明できる。
  • アカデミック・アドバイジングを実施するために、他箇所の職員等の連携を含めて、協働する体制を構築することの重要性を理解し、説明することができる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)5 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)3 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
我妻 鉄也
千葉大学アカデミック・リンク・センター、特任助教
eラーニング
2024年2月13日(火)~

対面授業
2024年5月18日(土)

 中央教育審議会による答申『我が国の『知の総和』向上の未来像~高等教育システムの再構築~』(令和72月)では、学びの質を高めるための教育内容・方法の改善を図る上で、アカデミック・アドバイジング等の学修支援体制の整備やアカデミック・アドバイザーの配置を視野に入れることの必要性について言及されており、アカデミック・アドバイジングの重要性が増していると言えます。

 ALPSALPS履修証明プログラムでは2017年の開設時よりアカデミック・アドバイジングを取り扱うテーマを設けており、8年間にわたってアカデミック・アドバイジングに関する内容を提供してきました。

 基盤的基盤的テーマ「アカデミック・アドバイジング」は、従前の「学修支援とアカデミック・アドバイジング」の内容を見直し、今期からアカデミック・アドバイジングをテーマの中心に据えた構成としました。

 本テーマは、アカデミック・アドバイジングの基本的な考え方や意義、アドバイジングの手法、アカデミック・アドバイザーの役割や必要な能力といったアカデミック・アドバイジングに関する知識を身に付けるとともに、個別的なアカデミック・アドバイジングの留意点について理解することを目的としています。

 履修生は、1)アカデミック・アドバイジングの実践と構成要素、アカデミック・アドバイジングの担い手、2)アカデミック・アドバイジングの手法、3)アカデミック・アドバイジングのコア・コンピテンシー、4)米国高等教育におけるアカデミック・アドバイジングから構成されるeラーニング教材の視聴を通じて、アカデミック・アドバイジングの基礎知識やアカデミック・アドバイザーに求められる能力について学びました。

 つづいて、履修生は、eラーニング教材での学習内容を整理し、日本の高等教育環境を踏まえた場合に必要となるアカデミック・アドバイジングのコンピテンシーを考察する事前課題に取り組みました。

 遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、愛媛大学教育・学生支援機構准教授の清水栄子先生を講師としてお招きし、アカデミック・アドバイジングが求められる背景と意義、米国におけるアカデミック・アドバイジングの事例、アカデミック・アドバイザーの役割、アカデミック・アドバイジングの方法や個別面談のプロセスに関する講義が行われました。また、事前課題に基づくディスカッションやケースを用いたグループワークに取り組み、アカデミック・アドバイジングに関する理解を深めました。

▲ページ上に戻る

目的

 学修の質を高めて自律学習を促す学習環境の特性と、物理空間およびオンラインにおける学生の学習実態、教育・学習支援と学習環境の関わりについて理解する。学習環境の設計・運営・改善・評価、環境構築に欠かせない全学連携(教職学生協働)等について、具体的な事例の学習を通じて理解する。

 遠隔授業(オンライン同時双方向型)では、実際に学習環境や学習支援サービスを設計・運営した経験をもつ教職員を交えてワークショップを行い、その実践上の課題等について理解を深める。

到達目標

  • 学習環境と学習支援の関係性、学習環境の設計・運営時に考慮すべき事項、各種協働等について、実践例を元に理解を深める。
  • 各受講生が、習得した知識や他機関の事例をもとに、所属機関の教育理念や状況をふまえた学習環境を設計・運営・改善するための方策について説明できる。

修了要件

  • 8時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)5 時間、遠隔授業(オンライン同時双方向型)3 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで
國本 千裕
千葉大学アカデミック・リンク・センター副センター長、准教授
eラーニング
2023年10月13日(金)~

対面授業
2023年12月16日(土)

 本コースでは、学習の質を高めて自律学習を促す「学習環境」についての包括的な理解を目指し、1)物理空間とオンラインにおける学生の学習実態、2)学習環境と学習支援の関係、3)学習環境の構築過程で欠かせないキャンパス全体での連携や協働(教員・職員・学生協働含む)3点に関して、実践例に基づくオンライン講義と実習を行いました。

 前半のオンライン講義では、まず学習環境整備の前提知識(例:学習行動と学習共同体、学習空間とICT、各種協働等)を習得し、そのうえで、実際に学習環境の設計・評価・改善の各段階で留意すべき事項について学びました。さらに、国内外における学習環境整備の実例、国立・私立大学における学習環境評価の実例等について、実際に携わった経験のある教員・職員の経験談を元にした多様な実例を紹介しました。

 後半の対面実習(オンライン同時双方向授業)では、実際に学習環境や学習支援サービスを設計・運営・評価した経験をもつ教職員を交えた意見交換(ワークショップ)を行い、その実践上の課題等について理解を深めました。

 7期生の対面実習は、実際に千葉大学全体のキャンパス計画策定に長らく携わってこられた、千葉大学名誉教授、一般社団法人キャンパスとまち計画研究所代表理事、東京工業大学教育施設環境研究センター特定教授の上野武氏を講師にお招きし、ZOOMによるオンライン・グループ・ワーク形式で実施しました。受講生は、あらかじめ、所属大学ごとに異なる「大学の学習環境と学生の特徴」を事前調査し、当日は5名程度の「同質グループ」に分かれ、各大学の状況により適合した「学習環境と学修支援」の模擬設計を行いました。

▲ページ上に戻る

目的

 教育・学修の方法について、これまで展開されてきた議論や事例を理解する。各受講者が所属機関において教職協働を果たし、教育・学修支援活動にどのように関われるかを問い直す。

 さらに、学修支援サービスの実施(設計・運用・評価・改善)にあたり、考慮すべき事項、支援についての基本的な考え方と支援姿勢、ピアサポーターとの連携等について、多様な学習支援の事例をもとに学ぶ。

到達目標

  • 教育・学修の方法に関する基本的な知識を得る。学修支援における基本姿勢、支援サービスの実施にあたり考慮すべき事項等について理解する。
  • 習得した知識や他機関の事例をもとに、各受講生が所属機関における「学修支援サービス」を企画・実施・改善するための方策について説明できる。

修了要件

  • 8 時間の学習(遠隔授業(オンデマンド型)8 時間)

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
※eラーニングの視聴可能期限は履修期間修了まで

松本 暢平
千葉大学国際未来教育基幹、准教授


國本 千裕
千葉大学アカデミック・リンク・センター副センター長、准教授
eラーニング
2024年6月10日(月)~

 本テーマでは、1)教育・学修の方法について、これまで展開されてきた議論や事例を理解し、各受講者が所属機関において教職協働を果たし、教育・学修支援活動にどのように関われるかを問い直すこと、2)学修支援サービスの実施にあたり考慮すべき事項や、支援についての基本的な考え方と支援姿勢、ピアサポーターとの連携等について、多様な学習支援の事例をもとに学ぶことを目的に、8時間分のオンライン学習を実施しました。

 オンライン学習は、「教育・学修の方法」について学ぶ前半と、「学修支援サービス」について学ぶ後半で構成し、前半の「教育・学修の方法」に関するのオンライン学習では、第一に、主に職員が、大学での教育・学修の文脈にどのように関与し得るかを紹介しました。特に、現在の教育・学修支援に関する文脈が、どのような政策によって導かれてきたかを、主要政策を時系列的に追って確認しました。第二に、現在の文脈をふまえ、効果的な学習のために提唱されている主要な考え方や手法について紹介しました。授業を担当するわけでは必ずしもない職員も含め、機関全体が学修者本位の教育を目指す意義に触れました。

 後半の「学修支援サービス」に関するオンライン学習では、前半の方法論(理論)を受けて、実際にサービスを実践する場合に必須となる知識の習得や課題の整理を行いました。具体的には、現在大学生が行う「学習」の幅広さとその特徴、学修支援の2つのアプローチとサービス類型、サービスを実際に設計・運用する際の留意点、継続・発展する上での課題等について理解を深めました。これらを理解したうえで、実際に国立大学・私立大学で行われてきた各種支援サービス(上記2つのアプローチに沿った支援)について、実例をもとに紹介しました。

 最後に、教育・学修支援に携わってきた教員と職員が、これまでに経験した教育・学修支援上の具体的な課題や解決策、今後の教育・学修支援の方向性等について、座談会形式のディスカッションを実施し、録画・配信しました。それを通じて、履修生が各大学で実際に支援を行う際のヒントとなり得る情報の提供と学習の「総まとめ」を行いました。

▲ページ上に戻る

目的

 履修生がグループワークにて課題設定から課題の探求に主体的に取り組むことで、教育・学修支援を実践するための手法を修得することを目的とする。

到達目標

  • 教育・学修支援の専門性に必要な能力項目に関わる基本的な知識を包括的に理解している。

修了要件

  • 対面授業及び遠隔授業(オンライン同時双方向型)計8 時間(予定)を受講し、グループワークに参加すること。

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程

竹内、檜垣、國本、白川、山本、織田、岡田、
藤本、松本、我妻

対面授業
【ターム1・2】2023年10月28日(土)・2024年5月18日(土)

 「教育・学修支援マネジメント(1)」は、大学における教育・学修支援に関連する特定のテーマについて、グループワークを通じて深めていき、その課題の発展的なあり方を探索することをその内容としています。「教育・学修支援」という抽象的な概念から、具体的な課題をどのように実践していくかに発展させ、異なるバックグランドをもった履修生同士が協力し、分担して取り組んでいきます。アカデミック・リンク・センターの関係教員が、アドバイザーとして各グループに関わっていきます。

 このような内容や実施方法から、ALPS履修証明プログラム(120時間)の特色を体現したテーマの一つであると言えます。

 「ターム1」対面授業(202310月)はハイブリッド形式としたため、約4年ぶりに履修生が本学で受講する集合型にて対面授業を開催することができました。対面授業では「教育・学修支援マネジメント」の進め方に関する説明が行われたのち、現地参加又はオンライン参加による履修生同士で今後グループにて取り組むテーマに関して検討しました。

 「ターム1」対面授業後、履修生はグループが設定したテーマに関する課題に取り組むとともに、オンラインミーティングでのグループワークを通じて、各自の課題の共有や議論を行うことでテーマに関する理解を深めました。

 また、今期から「ターム2」遠隔授業(同時双方向型)(20245月開催)においても、「教育・学修支援マネジメント(1)」の時間を設定しており、各自の課題の共有や担当部分の報告、これらに関わる議論を行うことで、テーマに関する理解をより深いものとしました。

▲ページ上に戻る

目的

 履修生がグループワークにて課題の探求や成果報告の作成に主体的に取り組むことで、教育・学修支援を実践するための手法を修得することを目的とする。

到達目標

  • 教育・学修支援の専門性に必要な能力項目に関わる基本的な知識を身につけており、その知識を他者に説明することができる。

修了要件

  • 対面授業及び遠隔授業(オンライン同時双方向型)計8 時間(予定)を受講し、グループワークに参加するとともに、テーマ修了時に実施予定の成果報告会で発表を行うこと。

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程

竹内、檜垣、國本、白川、山本、織田、岡田、
藤本、松本、我妻

対面授業
【ターム3・4】2024年8月24日(土)・11月30日(土)

 「教育・学修支援マネジメント(2)」では、1年目の「教育・学修支援マネジメント(1)」にて設定した教育・学修支援に関連する特定のテーマについて、グループワークを通じて深めていき、その課題の発展的あり方を探索することをその内容としております。

 ハイブリッド形式で開催された「ターム3」対面授業(20248月)では、「ターム2」遠隔授業(同時双方向型)後に実施してきたオンラインミーティングでの検討内容を踏まえ、成果報告会(202412月開催)での発表を見据えた議論を行うとともに、成果報告会までの準備について確認しました。

 「ターム3」対面授業後、履修生は、成果報告会での発表に向け、各自の担当箇所の準備やオンラインミーティングにてグループ発表の内容に関する議論や準備に取り組みました。

 「ターム4」遠隔授業(同時双方向型)(202411月末)では、成果報告会での報告に向けた最終調整を行ったのち、成果報告会にて報告を行いました。成果報告会には、履修を開始したばかりの2024年度生(第8期生)や修了生が参加しました。今回の成果報告会では、「大学生が抱える課題と主体性を育む学修支援」をテーマに25分間のプレゼンテーションと5分間の質疑応答を行いました。その後、ディスカッションの時間(20分間)では、発表者以外の参加者も交えて活発な議論が展開されました。

▲ページ上に戻る

目的

 本テーマでは、実際に、教育・学修支援を推進する際に生じる諸問題について、個々の履修生が課題を設定し、クリティカルに追求し、具体的課題解決を検討、企画・実践する能力を身につけることを目的とする。

到達目標

  • これまでに身につけた教育・学修支援に関わる知識・スキルを実践の場の問題解決に応用することができる。

修了要件

  • 対面授業及び遠隔授業(オンライン同時双方向型)にて、担当教員の指導を受けること。

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
竹内、檜垣、國本、白川、山本、織田、岡田、
藤本、松本、我妻
対面授業
【ターム1・3】2023年10月28日(土)・2024年8月24日(土)

 「プロジェクト研究・実習」は、個々の履修生が自ら設定する「教育・学修支援」に関する具体的なテーマ・課題(職務や実務のなかで自分自身が関心を持っているテーマ・課題など)について、具体的な改善や実践を視野に入れながら、その課題の理解と解決に14か月を通じて、計画的に取り組んでいくものです。課題を分析し、さまざまな大学の取り組み事例を調査することなどを通じて課題解決の方法を探究するとともに、履修生の置かれた状況や各大学の状況のなかで、どのように改善・解決することができるのか、その改善提案を具体的に考えていきます。同じテーマ・課題であっても、組織の状況や環境によって、改善・解決の選択肢が変わることを前提にする実践的なプロジェクト型のコースです。個々人に対して、アカデミック・リンク・センターの関係教員が、担当教員として指導を行います。

 ALPS履修証明プログラム(120時間)では集大成となるキャップストーンプロジェクトに位置付けられています。

 ハイブリッド形式により開催された「ターム1」対面授業(202310月)では、「プロジェクト研究・実習」の進め方に関する説明等が行われた後、各履修生が設定したテーマ・課題をより具体的にするために、担当教員とその計画や方法について議論を行いました。また、次回までの課題を設定するとともに、オンラインミーティングの実施方法や実施時期について確認を行いました。

 「ターム1」対面授業後、履修生は担当教員とのオンラインミーティングを通じて各自のテーマ・課題に関する指導を受けました。

▲ページ上に戻る

目的

 本テーマでは、「プロジェクト研究・実習(1)」での研究・実習を、さらに深め、設定した課題について、クリティカルに追求するとともに、実践的にその高度化を図ることで、具体的課題解決を検討、企画・実践する能力を身につけることを目的とする。

到達目標

  • これまでに身につけた教育・学修支援に関わる知識・スキルを実践の場の問題解決に応用することができる。
  • これまでの研究・実習の成果を取りまとめ、発信することができる。

修了要件

  • 担当教員指導の下、研究・実習を進め、テーマ修了時に実施予定の成果報告会で発表を行うこと。

概要

コーディネータ
※敬称略。所属・肩書はコース実施時のもの
日程
竹内、檜垣、國本、白川、山本、織田、岡田、
藤本、松本、我妻
対面授業
【ターム3・4】2024年8月24日(土)・12月14日(土)

 「プロジェクト研究・実習(2)」は、個々の履修生が自ら設定する「教育・学修支援」に関する具体的なテーマ・課題(職務や実務のなかで自分自身が関心を持っているテーマ・課題など)について、1年目の「プロジェクト研究・実習(1)」を発展させ、その課題の具体的な改善や解決、実践に取り組んでいくものです。

 ハイブリッド形式により開催された「ターム3」対面授業(20248月)では、オンラインミーティング後の課題の進捗状況を確認し、課題を進める中での問題点の確認や対応を検討しました。また、12月に開催される成果報告会に向けた準備やスケジュールについて確認しました。

 「ターム3」対面授業後、履修生は担当教員からオンラインミーティングにて成果報告会での各自のテーマ・課題の発表に向けた指導を受けました。

 「ターム4」対面授業(202412月)では、「プロジェクト研究・実習」の集大成となる成果報告会がハイブリッド形式で開催されました。履修生は各自が取り組んできたテーマ・課題について15分間のプレゼンテーションと5分間の質疑応答を行いました。成果報告会では、履修生が所属機関等で取り組んできた実践の成果を中心に発表が行われました。その後のディスカッションでは、発表者以外の参加者(2024生(第8期生)、修了生)も交えて活発な議論が行われ、参加者にとっても大きな学びの時間となりました。その後、「プロジェクト研究・実習」担当教員から発表者への個別講評や教員から成果報告会全体への講評が行われ、成果報告会は終了しました。

▲ページ上に戻る