印刷用

授業資料ナビゲータ(PathFinder) 教養コアA(論理と哲学)
平成24年度(2012) 授業コード:G14A01106
倫理6
火5 望月 由紀先生

キーワード: 正しさ 生命観 死生観 テクノロジー

  ←実際に利用した資料にはチェックをしましょう。
★のついている図書は、授業期間中は本館N棟2階授業資料ナビコーナーにあります。
図書  本には、テーマに関する内容がまとめられています。授業のテーマをつかむにはまずはここから始めましょう。

■ 死のとらえ方の歴史
死と歴史 : 西欧中世から現代へ / フィリップ・アリエス著 ; 伊藤晃, 成瀬駒男訳 みすず書房 1983 
→ 12世紀以降のヨーロッパにおける死の捉え方の変遷について,歴史学的に明らかにしていく。死が語るのもおぞましいほど恐ろしいものである,という態度は近代的な考え方に過ぎない,という指摘は重要である。
★【本館L棟2階A 114.2/A698】
死を前にした人間 / フィリップ・アリエス [著] ; 成瀬駒男訳 みすず書房 1990 
→ 18世紀末まで死が身近であった頃の死の捉え方を「飼い慣らされた死」とした上で,そこから現代的な恐怖の対象としての死,すなわち「野生の死」と変化していった過程を丁寧に記述していく。
★【本館L棟2階A 114.2/SHI】
死の歴史 : 死はどのように受けいれられてきたのか / ミシェル・ヴォヴェル著 ; 富樫瓔子訳 創元社 1996 
→ 欧米において死がどのようにとらえられていたのかについて,彫刻や絵画といったイメージを通して明らかにしていく。
★【本館K棟3階A 230/SHI】
■ 死について哲学的に考えてみる
死 / V.ジャンケレヴィッチ [著] ; 仲沢紀雄訳 みすず書房 1978 
→ 死とは何であるのか,について現象学的立場から哲学的に考えた書。語り得ぬものとして遠ざけられてきた「死」について真摯に格闘しながら語っている。
★【本館L棟2階A 104/J33】
死とはなにか / ヴラジミール・ジャンケレヴィッチ著 ; フランソワーズ・シュワッブ編 ; 原章二訳 青弓社 1995 
→ 死や生に関するインタビュー集。『死』のエッセンス,特に一人称の死,二人称の死,三人称の死の違いについて分かりやすく述べられている。また尊厳死など現代的なトピック対して哲学者がどのような態度で臨むべきか,明確に示されている。
★【本館L棟2階A 104/J33】
「死」を哲学する / 中島義道著 岩波書店 2007 
→ 「死」について語るということはどういうことなのか,について分かりやすく,しかし非常に深くまで考え抜かれた一つの思想が示されている。
★【本館L棟2階A 108/TET】
死生観を問いなおす / 広井良典著 筑摩書房 2001 
→ 「死」について素朴な疑問(自分が死んだら時間はどうなるのか,など)を出発点に,時間という視点から考察している。
★【本館L棟4階小型 114.2/SHI】
■ 臨床における死
死とその過程について / エリザベス・キューブラー・ロス著 ; 鈴木晶訳 中央公論新社 2001 
→ 終末期にある患者約200人にインタビューを重ね,彼らが死とどのように対峙し,時には抵抗を示し,また最終的に受け入れていくのか,という過程について明らかにした,画期的な書。
★【本館L棟4階小型 146.1/SHI】
良い死 / 立岩真也著 筑摩書房 2008 
→ “「無駄」な延命治療をせずに「人間らしい」最期を迎えたい”という考え方に潜む倫理的問題についてじっくりと論じている。
★【本館L棟3階A 490.15/YOI】
私的所有論 / 立岩真也著 勁草書房 1997 
→ 臓器移植や死の自己決定などを支えている「身体を所有する権利」とはどの様なことかについて,じっくりと論じている。
★【本館L棟3階A 490.15/TA94】
死ぬときに人はどうなる10の質問 : あなたは考えたことがありますか? / 大津秀一著 致知出版社 2010 
→ 現役の医師として終末期医療に携わりながら,病と死についてエッセイ風に思うところを書き述べている。特に2 章の 「死ぬときに人はどうなりますか」には,病む人体が物理的にどのように死を迎えるのかについて書かれている。
★【本館L棟3階A 490.14/SHI】
■ 日本人と死
日本人の死のかたち : 伝統儀礼から靖国まで / 波平恵美子著 朝日新聞社 2004 
→ 死が身近であった時代から現代までの日本人の死の捉え方の変遷について,埋葬や葬送儀礼を通して文化人類学的観点か ら記述している。特に第4,5 部では戦死者をまつった靖国神社の問題を通して「霊」の概念に迫っている。
★【本館K棟3階A 385.6/NIH】
からだの文化人類学 : 変貌する日本人の身体観 / 波平恵美子著 大修館書店 2005 
→ 日本人の身体観の変容を通して,自分自身の身体とのつきあい方,あるいは他者の身体の扱い方の現代的問題点について 文化人類学的に明らかにしている。
★【本館K棟3階A 389.1/KAR】
「お墓」の誕生 : 死者祭祀の民俗誌 / 岩田重則著 岩波書店 2006 
→ 埋葬や葬送など死の儀礼を民俗学的に掘り起こしていくことにより,お墓の持つ意味を問い直していく。
★【本館N棟2階ブックツリー岩波新書 080/1054】
■ 死と彼岸
エロティシズム / ジョルジュ・バタイユ著 ; 酒井健訳 筑摩書房 2004 
→ エロティシズムとは,死や性,暴力などの禁忌を侵犯することによって発現するという挑発的な思想は,死を別の側面か ら眺める視点を与えてくれる。 訳の違う版も所蔵しています。 『エロティシズム』 澁澤龍彦訳 二見書房 1973(本館閲覧室4 階 954/B328)他。
★【本館L棟4階小型 954.7/BAT】
エロス論集 / ジークムント・フロイト著 ; 中山元編訳 筑摩書房 1997 
→ バタイユとは全く違った観点から,人間の性的行動をある意味生物学的に精神分析するフロイトのエロス理論は,人間の 活動の根源的意味を問い直す破壊力がある。
★【本館L棟4階小型 146.13/ERO】
自我論集 / ジークムント・フロイト著 ; 竹田青嗣編 ; 中山元訳 筑摩書房 1996 
→ 人間の活動の根源には生への欲動と死への欲動がある,という「快感原則の彼岸」の主張は,我々の行動の意味を問い直 す破壊力がある。
★【本館L棟4階小型 146.1/JIG】


正しさについて考える  

問いとしての「正しさ」 : 法哲学の挑戦 / 嶋津格著 NTT出版 2011 
【本館K棟3階A 321.1/TOI】
正義の哲学 / 田島正樹 [著] 河出書房新社 2011 シリーズ道徳の系譜 
【本館K棟3階A 311.1/SEI】
これからの「正義」の話をしよう : いまを生き延びるための哲学 / マイケル・サンデル著 ; 鬼澤忍訳 早川書房 2010 
【本館K棟3階A 311.1/KOR】


授業資料ナビゲータ(PathFinder)入口 (http://www.ll.chiba-u.ac.jp/pathfinder/)
作成:千葉大学附属図書館